ご案内

アメリカの大学院を卒業しシリコン・バレーで複数のアメリカ企業(HP, eBay, Ariba, Amazon)に勤めたMasaが、仕事に使う道具としての英語の習得法を解説しています。英語はスポーツと同じで練習すれば誰でも上手になります。効果的な練習方法を知りたい人は、キンドル本になった「知って得する英語練習法」を読むか、ITエンジニア向けに作った無料アプリ「IT英語」を読むか、あるいはアップルBooksにある無料の「IT英語」を読みましょう。英語は翻訳せずに使います。効果的な練習をすれば、日本語ができる人は必ず英語もできるようになります。Masaはかつてシリコン・バレーでITエンジニアとして働きながら、英語で英語を教えるアメリカの教育者向けトレーニング(TEFL 80H)も受講し修了しています。英語でさんざん苦労したMasaは、英語で苦労した事がないネイティブとは教え方が違います。入試勉強で学んだ文法と単語と発音のみでは英語を話せるようにはなりません。大事なのは英語表現をカタマリとして覚えることです。

新しい生徒さんに最初にお伝えする大事な事は次の三点です。
1. 言葉は音が基本。読み書きは会話の後で。

2. 練習は視る、聴く、話すの順で。
3. 聴く能力と話す能力は別。

会話ができるようになるためには、ひたすら会話の練習をします。知らない単語や表現は聞き取れないので、知っている単語や表現を増やすために、英語の動画と字幕を使います。同時にシャドウ・スピーキングを使って、話す練習をします。思った事を自然に英語で口から出すのが目標です。日本語から英語に翻訳はしません。英語のまま理解し、理解した事を英語のまま話します。

初級者が英会話で「できる」水準に到達するには1000時間の練習が必要です。毎日11時間英語を使う究極の状況なら3ヵ月かかります。そこで英語国に留学するなら、最低3ヵ月は滞在しないといけません。もし毎日3時間英語を使うなら1年かかります。英語学校に通っても、宿題なしで毎週1時間という遅いペースだと20年かかります。英語を学ぶには練習に費やす時間数が大切で、毎日1時間使っても3年はかかります。Masaのレッスンでは英語の映画を使ってシャドウ・スピーキングの宿題を出します。この宿題で練習時間数を稼ぎます。宿題で聴く練習はできるので、生徒さんとお会いする時は話す練習が中心になります。Masaが映画について英語で質問を出し、生徒さんがそれに英語で答えるという方法です。(中上級者にはさらに英語のニュースやTED Talksも視聴してもらい、それについて質問します。)

宿題では同じ映画を3回英語音声で視ます。最初は英語字幕を出して、知らない単語があればそのつど映画を止めて辞書を引き、単語の意味を日本語で理解します。これで字幕の意味が分かるので、2回目は英語字幕を視ながら英語のセリフを英語で繰り返すシャドウ・スピーキングを練習します。これで意味と音が結びつきます。3回目は英語字幕を消して、再度シャドウ・スピーキングを練習します。聞こえた英語のセリフをなるべくそっくりに口から出すためには、ヘッドフォンやイヤフォンが便利です。俳優のセリフを自分の口でモノマネできれば、シャドウ・スピーキングは完了です。すべてのセリフが真似できなくても、8割ぐらいのセリフが真似できれば十分です。この練習で本番に使える英語表現の数を増やします。なお映画は最初から最後まで視るのに時間がかかるので、映画のチャプターごとに3回ずつ練習してもかまいません。

宿題以外で生徒さんにお願いしているのは、独り言を英語で言う練習です。音として口に出さなくても、頭の中で英語で言うだけで良い練習になります。初級者はまだ知っている英語表現の数が少ないので、なかなか言いたい事を英語で表現できません。ぴったりする表現を知らない場合、それに近い表現を頭の中から探してみましょう。独り言なので他に聞いている人はいません。単語ひとつだけでも独り言になるので、ムカつく(disgusting)とか、冗談じゃない(no kidding)、勘弁してくれ(give me a break)といった、よく映画にも出てくる表現を普段から独り言として練習しておけば、いざという時に思わず口から英語が出てきます。

Frequently Asked Questions (FAQ)
1. 英語の映画を練習に使うのはなぜ?
映像と言葉の音を組み合わせる事で、状況に応じた言葉の意味がよく分かり、いっそう覚えやすくなるからです。それに映画なら内容も面白いので、教材がつまらなくて挫折という心配がありません。映像があれば身振り手振りも覚えられるので、身体言語の多い英語の練習には最適です。初級者は子供用のアニメ映画から始めます。Masaもアニメ映画が大好きでよく視ます。

2. 初級者、中級者、上級者の間でレッスンの何が違うの?
使う映画が子供向きから中学高校生向き、さらに大人向きになる事と、教材として動画だけでなくポッドキャストや英字新聞を使うようになる事、それに会話中心から会話と読み書きが半々になる事です。会話の速さは最初から普通の速さです。使う単語の数が初級者は少なく、上級者は多いというのが大きな違いです。上級者のレッスンには電話での会話、会議での発言、発表(TED Talks)なども加わります。目安としては、TOEIC 730点までが初級者、860点までが中級者で、それを超えると上級者です。

3. 家で英語の動画で練習するなら、レッスンは要らない?
英語動画を使ったシャドウ・スピーキングで英語を聴く練習は家でできます。でも思った事を英語で話す練習はひとりではできません。レッスンでは生徒さんにたくさん英語を話してもらうために、視た映画について話します。それだけでなく、過去一週間で何をしたかも話していただきます。自分から話題を提供するという能動的な練習をするためです。映画で使われた表現を覚えるテストもします。宿題を通じて得た疑問にもレッスンの中でお答えします。生徒さんは日本語で質問できます。

4. 英語の読み書きの前に会話を練習するのはどうして?
これが実は日本の英語教育の最大の欠点です。英文を読む事は英文和訳とは異なり、文を英語のまま順に理解するという行為です。英語はアルファベットという表音文字で書かれているので、文字に意味はありません。英文を頭の中で音読してその英語を聴いて、先頭から順に理解するという作業が英文を読むという行為です。つまり英語を聴く能力がないと、英文を読む事はできません。英語のまま理解した文を覚えておいて、後でそれを使って英文を書くので、まず会話を先に練習します。日本の英語の先生は日本語で英語を教えるので、翻訳中心の授業をします。でも翻訳は会話とは違う技術なので、こうした授業では英文を読む練習にはなりません。英文を英語のまま順に理解できないと、TOEICやTOEFLの点数も上がりません。

5. 文法の知識は会話に必要?
会話に必要な文法は語順と時制と仮定法です。これは英語動画で表現を覚えると自然に身に付きます。日本語でも同じで、ふだん文法を意識しながら言葉を話す人はいません。状況に応じた英語表現をカタマリとして覚えるので、意識しなくても「文法的に正しい」会話ができるようになります。中学で習った語順と時制と仮定法だけ理解していれば十分で、レッスンの中でも再度説明します。

6. 発音を練習するにはどうしたらいい?
シャドウ・スピーキングで俳優のセリフをモノマネします。同じ音に聞こえるようになるまで、何度も口の形や舌の位置を調節します。でも一番大切なのは単語に正しい強弱アクセントを付ける事で、アクセントさえあれば英語に聞こえます。日本語では抑揚が大事で、英語ではアクセントが大事です。iOS版「IT英語」アプリに発音テストがあるので、これを使うと自分の発音の弱点が分かります。

7. レッスンは何回受ければいい?
これは生徒さんのゴールによります。英語動画を使った宿題のやり方はすぐ分かるので、2回のレッスンで満足する人もいれば、3ヵ月と期間を決めて始める人もいます。毎週1回のレッスンが標準なので、3ヵ月なら12回です。なるべく短期間に集中して練習する方が効率が良いため、長くても1年で区切りを付けるようにしています。レッスンの回数よりも毎日何時間を宿題に使えるかが大切です。毎日1時間を英語の練習に使える人は、毎日30分練習する人の倍の速さでゴールに到達します。

8. 練習時間を増やすには?
夜寝るときや朝起きるときにAFNを聞くと効果的です。通勤・通学の時間も英語の練習をします。辞書を引いた単語の意味と発音を覚えたり、これは使えると思う表現を覚えるのは家にいなくてもできます。日本語のテレビを視る時間を減らして、そのかわりNHKの海外向け英語放送をネットで視聴します。BBCの英語放送もネットで聞けるので、運動しながら、あるいは料理しながらでも聞いて英語に慣れます。中級になると英語のポッドキャストも使うので、これなら歩きながらでもシャドウ・スピーキングができます。ただし、車の運転中は運転に集中するために英語の練習はしません。

9. 英語の世間話はなぜ難しい?
仕事の会話よりも世間話が難しいのは、話題がころころ変わるからです。そのため色々な分野の単語を知らないと会話になりません。仕事の会話なら使う単語も限られており、よく知っている分野なので話題も豊富です。ところが大人の世間話となると、こうした縛りがないので語彙力が試されます。経済の話、政治の話、芸術の話、科学の話、音楽の話、食事の話、洋服の話、教育の話など英語のニュースを普段から聞いていないと知らない単語や表現が出てきます。地球温暖化について自分の意見を言ったり、消費税の使い道について自分の考えを英語で言えますか。こういう場合は自分から得意分野の話題を出して、会話をコントロールするという技術も必要です。例えば最近開店したレストランに行った話は食いつきの良い話題です。オチがある失敗談も人気があります。逆に自分の自慢話は避けましょう。

10. 本を読めば英会話は上手くなる?
もちろんなりません。英会話はスポーツと同じで、練習しないとうまくなりません。泳ぎを学ぶには水の中で体を動かします。自転車に乗るには何度も転んでバランスの取り方を覚えます。英会話を学ぶにはたくさん英語を聴いて話します。それには英語の映画を視てシャドウ・スピーキングをするのが一番です。よく使う英語表現を宿題を通じて頭に入れたら、次にそれを使って自分より上手い人と英会話を練習しましょう。

11. 子供に英語を教えるにはどうすればいい?
子供には英語を学ぶ動機がないので、親がお手本を見せて一緒に学ぶのが一番です。それに子供だけ英語を学んでも使わないとすぐ忘れるので、英語を話す友達をどこかで見つける必要があります。親が子供と英語で毎日会話する時間を設けるのも良い練習になるので、ここでも英語の子供用アニメ映画が役立ちます。もしお金があれば、毎年夏休みに1ヵ月ぐらい外国に行き現地の子供と現地語で遊ぶと、子供はすぐ上達します。

12. ビジネス英語を学ぶには
日本語には特有のビジネス表現があり、新人は研修やOJTで学びます。電話の取り方やメールの書き方、会議での発言の仕方などが含まれます。英語にもビジネス表現があり、インターンや新人がOJTで学びます。ただし英語には敬語がないので、普段の会話とビジネスの会話に大きな差はありません。英語のビジネス表現を学ぶにはビジネス場面の多い英語の映画が役立ちます。中級から上級に相当する生徒さんが学ぶ英語です。ビジネスで使うメールの文例はたくさんインターネット上で見つかるので、「business mail example」で検索します。ただし見つかるページは英語なので初級者には向きません。ビジネス英語を学ぶには中級者に相当する実力が必要です。電話の取り方はコーチと組んで練習します。

2018年12月16日日曜日

英語練習用映画

英語の練習に使う映画は主に3種類あります。まず12歳以下が主な顧客層となる、ディスニーのアニメーション映画です。これは基礎練習にぴったりの映画で、まずこれを10本視ましょう。次に13歳から18歳までが主な顧客層となる、ヤングアダルト映画があります。この映画は本数が少ないので、5本視れば十分です。それから大人が視る一般の映画に移ります。これは一番本数が多く、内容も豊富なので練習にはもってこいです。この映画を最低10本視ます。その後は映画以外にドキュメンタリーなど自分の好みに応じて映像作品を選びます。映像を視ながら英語を遅れずに頭の中で繰り返せれば、この練習は完了です。

2018年12月9日日曜日

ドレミダ

The Chainsmokers の Don’t Let Me Down [^1]という歌を聴くと、「ドレミダ」と聞こえます。これはドレミダと聞こえるのが正しいのです。決してドント・レット・ミー・ダウンとは聞こえません。つまり Don’t Let Me Down を速く発音するとドレミダになり、逆にドレミダと聞こえたら、ああ Don’t Let Me Down だなと思えば良いのです。言語は耳に聞こえた通りに素直に覚える事が大切で、その音に出来るだけ自分の発音を似せましょう。カラオケと同じで、何度も曲を聴いてその音を真似します。モノマネが上手い人ほど英語も速く上達します。これは歌に限らずラジオや映画でもできる発音の練習です。

^1: https://www.youtube.com/watch?v=Io0fBr1XBUA

2018年12月1日土曜日

バラ色の眼鏡

日本語で「色眼鏡で見る」と言うと、偏見をもって見るという意味で物事を悪い方に解釈する姿勢を表します。英語にはこれに似た「バラ色の眼鏡で見る (look through rose-colored glasses)」という表現があります。これは先の表現とは反対に、楽観的に見るという意味で物事を良い方に解釈する姿勢を表します。似てるけど、ほぼ反対の意味の表現が日本語と英語の間にあるのは面白いですね。ちなみに偏見をもって見るという意味の英語は look with a prejudice です。人種や性別による負のバイアスはアメリカにも存在します。

2018年11月3日土曜日

単語数

日本の中学生は1500語の英単語を習い、高校生は3000語の英単語を習います。合わせて4500語です。大学に入った時点で5000語を知っていれば上々です。これに較べると、アメリカの小学1年生が知っている単語数は6000語です。つまり日本の大学1年生は、アメリカの小学1年生に英語の単語数でかないません。これはなぜかと言うと、アメリカの学生は英語で英語算数理科社会を習うのに対して、日本の学生は英語で英語のみを習うからです。つまり日本だと算数理科社会で使う英単語がスッポリ抜け落ちています。それに日常生活で使う表現も学校では習いません。For here or to go? という簡単な質問も、その意味を知らなければ食べ物が買えません。単語数では勝てないので、日本人は少ない単語を組み合わせて作る多彩な表現を知る必要があります。

2018年10月27日土曜日

テニスから得たもの

Masaはむかしテニスを習ったことがあります。テニスのコーチは、コートの上でこちらが下手なボールを打っても上手に打ちやすい場所に返してくれるので、ラリーが続きます。その上コーチの身のこなしやラケットさばきも見て真似できるので、やはり「壁打ち」で練習するのとは大違いです。同じ事は英語の会話練習にも言えます。英語を聴く練習は一人でも十分できます。でも話す練習は相手がいないとできません。こちらの下手な英語をちゃんと拾って、上手い英語で返してくれるコーチが必要です。Masaはそんな英語コーチを勤めています。会話は言葉のやりとりなので、一人では限界があります。下手な人どうしでは会話も上達しません。

2018年10月21日日曜日

Song Lyrics

英語の歌を聴くとき、その英語の歌詞を見ながらやると良い練習になります。最近はスマホのアプリで色々な英語の歌を聴くことができます。例えばAmazon MusicならX-Ray Lyricsというボタンでカラオケみたいな歌詞が出てきます。英語の歌は発音が会話とは違うし、聞き慣れない単語も出てきます。でも英語の文章として見ながら聴けば理解できるし、一緒に(声に出さずに)歌う事も出来るでしょう。電車の中でもできる、発音の良い練習になります。

2018年10月4日木曜日

聞き返す技術

英語で言われた事が理解できない時、repeat をお願いしてはいけません。同じ事を同じ英語で言われても分からないので、まず自分が分かった範囲を伝えてから、分からない部分を質問しましょう。英語では話し手に説明義務があります。自分が分からないのは話し手の説明が不十分だからです。聞き手の義務は納得いくまで質問する事です。You said xyz, but what is xyz? のように何が不明かを教えないと、いつまでたっても分からないままです。繰り返しを避けるには、Could you say it again? という質問も有効です。こう訊かれると、話し手は別の言い方で同じ事を説明しようとします。この方が Could you repeat it again? よりも実際の役に立ちます。さらにWhat did you say?と言えば、話し手の言い方が悪いから分からない、という聞き手の不満も質問に含める事ができます。

2018年9月23日日曜日

動機と成果

英語の学習に限らず、物事の習得にはその動機と成果の間に強い正の相関があります。強い動機があれば誰でも短期間で成果が得られます。例えば英語を使わないと生きていけない環境に放り込まれたら、どんな人も3ヵ月で英語の達人になります。たとえ身振り手振りでも意思疎通ができなければ死んでしまう環境において、言語の習得は命の次に大事な活動になります。日本にいる人がこうした環境に進んで身を置くことはまずありません。だからもし留学するなら日本人の少ない場所を選び、最低3ヵ月英語に没頭しなければお金と時間の無駄です。東京の「英語村」[^1]も何らかの気づきには役立つでしょうけど、あれで子供の英語が上手くなる事はありません。それより親の努力と子供への動機付けの方がはるかに大切です。親が手本を示さなければ子供は付いてきません。

^1: https://tokyo-global-gateway.com/

2018年9月15日土曜日

単語より表現

英語の単語を覚える方法はたくさんあります。その中で一番効果的なのが、単語を表現の一部として覚えるという方法です。つまり単語帳を作って覚えるのではなく、セリフのひとつとして覚えるという事です。例えば mind という単語があります。これには色々な意味があって、なかなか覚えるのが難しい単語のひとつです。でも How did you read my mind? という表現があります。これは「どうして分かったの?」という日本語に相当します。「どうやって私の心を読んだの?」という意味です。この表現では mind は心を表します。例えばちょうどお菓子を食べたい思った時に誰かがお菓子をくれたら、How did you read my mind? と言えば感謝と驚きを表せます。この表現はぜひ覚えてきましょう。

2018年9月9日日曜日

Hidden Brain

NRP Radio’s Podcast に Hidden Brain [^1]という番組があります。先日の放送で Bullshit Jobs というお話がありました。その内容がとっても面白かったので、ここでご紹介します。Bullshit というのは直訳すれば牛の糞という事、でも通常は「バカバカしいもの」とか「ガラクタ」という意味です。下品な言葉なので、略して「BS」といいます。世の中には無駄な仕事が多々あり、お金はもらえるけどやっている人は「無意味な仕事」なのでやる気も起きません。組織の長は部下の数で評価されるから無駄に人を増やすとか、雇われた人は時間給だからあえて効率良く仕事する必要はないとか、誰も読まない無価値な報告書を作る仕事が多いとか、刑務所の囚人ですら何もしないよりも洗濯する仕事を喜ぶなど、身につまされる話がいっぱいでした。サラリーマンの方にお勧めです。

^1: https://www.npr.org/podcasts/510308/hidden-brain

2018年8月25日土曜日

外国語を学ぶには

外国語と日本語の間に本質的な違いはありません。どちらも音を基本に自分の意思や気持ちを伝える道具です。その学び方も同じで、ただひたすら人の真似をして覚えます。人間の脳には、見たり聞いたりした事を頭の中で真似する能力があり、言語の学習[^1]に役立っています。皆さんが日本語を聞いている時、脳の中では聞いた言葉を自分でも繰り返しています。これは無意識に行われるので普段気付きません。これを意識的にやるのがシャドウ・スピーキングという練習法です。日本語でも人の話を聞きながらそれを頭の中で意識的に繰り返すと、より一層その話を覚えることができます。外国語でも同じで、見たり聞いたりした事を頭の中で真似する練習が一番効果的です。

^1: https://www.amazon.co.jp/dp/479739532X

2018年7月22日日曜日

英語は運動

このサイトで繰り返し強調している事です。英語は学問ではありません。英語は体を動かす運動で、例えば水泳を習うのと同じです。水泳を習うのに教科書や教師は要りませんね。必要なのは実際にプールであなたが泳ぐことです。指導者はコーチとして効率の良い練習方法を教えます。水に浮く方法とか、手や足の動きの基本だけ教えてもらえば、後はひたすら自分の体を動かして練習します。泳ぎのうまい人をみつけて、その動きを真似します。無意識に手足が動いて泳げるようになるまで練習します。英語もこれと同じです。無意識に英語で会話ができるようになるまで練習します。教科書や教師は要りません。必要なのは効率の良い練習方法を教えてくれるコーチです。学校で英語を学ぶだけでは会話はできません。必要なのは英語の動きを真似する練習です。

2018年7月14日土曜日

2歳児が泣く理由

自分の子育ての経験から言うと、2歳児は自分の意思を言葉で外部に伝える事ができない為に不満がたまり、大声を出したり泣いたりします。とくに夕方になると子供にも疲れが溜まって我慢ができなくなり、泣く事が多かったと記憶しています。3歳になると言葉を話せるようになり、自分の感情や不満を言葉で表現できるようになるので、こうした「迷惑行動」がぐっと減ります。2歳児にとって言葉を習得するのは簡単ではありません。その苦労を覚えていないだけで、幼児にとっても母国語の習得は容易ではなく、ただ毎日たっぷり時間を使って周りの人の真似をしながら覚えていきます。大人も同じで、毎日どれだけ時間を使って他人のモノマネができるかが習得のカギです。今あなたが日本語を話せるのは、子供の頃にたくさん日本語を練習したからです。

2018年7月2日月曜日

いつの間にか、は無い

某大学の宣伝文句で「いつの間にか、英語を話していた」というものを東京の電車の中で見かけました。これを真に受ける学生がいると困りますね。2歳の子供と違って、18歳の大人は積極的に英語を練習しないと話せるようになりません。「いつの間にか」というワケにはいかないのです。もちろん「いつの間にか」という表現には複数の解釈があるので、「苦労せずに」という意味だとは限りません。それに大学の授業を全部英語でやるというなら可能性は大ありです。でもそうならそういう宣伝をするはずです。当たり前ですが、意識して英語を使わないと英語は身に付きません。

2018年6月29日金曜日

スマホとイヤホンをお持ちなら

東京で電車に乗るとイヤホンで何か聴きながら通勤・通学する人がたくさんいます。もし貴方が音楽を聴きながら電車に乗るタイプなら、楽に英語の練習時間を増やす方法があります。音楽のかわりに英語のポッドキャストを聴くのが良い練習になります。さらにただ聴くだけでなく、心の中で英語を聴いたそばから繰り返すというシャドーイングをすると効果倍増です。BBC 6 Minute English [^1]とかTED Radio Hour [^2]などがおすすめです。途中に日本語が出てこない、最初から最後まで英語のみのポッドキャストを選んで下さい。上の二つが難しいという人は、NHK World Radio Japan [^3]から始めると良いでしょう。パソコンでも以下のリンクから聴くことができます。

^1: http://www.bbc.co.uk/learningenglish/english/features/6-minute-english
^2: https://www.npr.org/programs/ted-radio-hour/
^3: https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/radio/about/

2018年6月9日土曜日

ウザい

自分の気持ちを表す英語を知っていると、すごく役に立ちます。たとえば「ウザい」を英語で言うと「Annoying」、「ムカつく」を英語で言うと「Disgusting」、「キモい」なら「Gross」です。さらに「ばかばかしい」に相当するのは「Crap」という単語です。「Crap」の元の意味は「くそ」とか「ガラクタ」なので、まことに下品な表現です。こうした英単語は、上品な英語ばかり載せている学校の教科書には出てきません。でも日常会話ではこうした単語をよく使います。それに自分の気持ちにぴったりの英語表現を知っていると、英語で話すのが楽しくなります。ぜひお試しを。

2018年5月19日土曜日

Smombie

新しい英単語を覚えたので、ご紹介します。Smartphone + Zombie で Smombie です。まだ辞書にも載っていない若者言葉で、ドイツで生まれてから3年しか経っていません。スマホに夢中でゾンビーのように下を向いて街を歩く人たちの事を意味します。日本語だと「歩きスマホ」が近いでしょうか。Smombieは「歩きスマホ」をする人のことです。ドイツで2015年に同年の若者言葉になってから3年、ついにヨーロッパからアメリカに入ってきました。SNSなどで「歩きスマホ」をする人のことをSmombieと呼ぶのがはやっています。この言葉、果たして日本でも流行するでしょうか。

2018年5月11日金曜日

川島選手に学ぶ

サッカー日本代表の川島永嗣選手の記事[^1]が良かったので、リンクを張りました。彼曰く「一日30分の努力ができないと語学は難しい」おっしゃる通りです。七カ国語とは言わず日英二カ国語で良いので、騙されたと思って彼の練習を見習って下さい。語学はスポーツと同じで、練習すればするほど上手くなるものです。無名のMasaの話は信用できなくても、川島選手の話なら信じられませんか?

^1: http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20180501-OYT8T50138.html?page_no=1

2018年5月5日土曜日

なぜ翻訳をしないか

翻訳は英語を使う仕事のごく一部でしかありません。大部分の英語を使う仕事では、英語を英語のまま理解し、英語で自分の言いたいことを伝えます。途中に翻訳が入る機会はありません。貴方の頭脳は言語なしで考えています。考えた結果を人に伝えるときだけ言語や絵が必要です。それに会話において翻訳しているヒマはありません。日本人が英語の会議で発言できないのは、頭の中で英語と日本語の間の翻訳をやっているからで、これでは会話のタイミングについて行けません。英会話のクラスとはちがい、実際の会議では早く言ったものの勝ちです。たとえ良いアイデアを思いついたとしても、だれかに先を越されたら意味ありません。同じアイデアを後から言う人は人の話を聞いてないか、あるいはただのアホだと思われます。でも日本の英語教育では先生自身の英語力が足りないため、英語で授業する事ができません。だから生徒に翻訳させて日本語で英語の授業をします。日本人が英語下手なのは、翻訳することが英語の勉強だと誤解しているからです。

2018年4月21日土曜日

手がなくてもhave

英語だと主語に手がなくてもhaveを使う表現は普通です。ところが日本語だと主語に手がないのに「持つ」という表現はしません。例えば「This car has four wheels」と動詞haveを使う英語表現は、日本語だと「この車には車輪が4つあります」となって「この車は4つの車輪を持ちます」という表現はしません。日本語では手がない「車」が何かを「持つ」のはおかしいと考えます。でも英語ではそんな区別は不要です。英語の発想に慣れると、主語に手がなくてもhaveを使う表現が当たり前になります。そこまで行けば貴方の英語は本物です。

2018年4月13日金曜日

練習時間の確保

英語の上達には練習時間の確保が欠かせません。では忙しい毎日の中でどうしたら十分な練習時間を取れるでしょうか。インプットの練習なら通勤時間とか夜寝る前などが効果的です。ではアウトプットの練習はどうでしょう。道を歩きながら英語で独り言を言うのはアリです。DVDを使ったシャドウ・スピーキングもアウトプットの練習になります。スマート・スピーカーを持っていれば、使用言語を英語に変えて英語で話しかけるという方法もあります。英語の会話サークルもコーチが入れば役に立ちます。あとはやはり英語クラスを取るという事になります。普段の生活の中に英語を話す時間をわざと作るのが大切です。

2018年3月11日日曜日

英語は筋トレ

英語を学ぶのは筋肉トレーニングと同じです。繰り返し練習すると力が付く反面、しばらく練習をしないと力が落ちます。そこで毎日少しずつトレーニング続けると、自分でもびっくりするほど力が付きます。このトレーニングには「基礎練習」「応用練習」「維持練習」があります。基礎練習で英語練習の方法を学び、応用練習で実際に英語を使って仕事したり生活します。最後の維持練習では、せっかく身に付けた英語力を維持する方法を学びます。詳しくは右の「知って得する英語練習法」をお読み下さい。お金をかけずに英語力を身に付ける方法が分かります。

2018年3月3日土曜日

英語に浸かる時間

英語で仕事したい日本人へのお願いです。0歳から15歳までの15年間で日本語に浸かる時間は8万7千6百時間です。その1%で良いので、英語に浸かる時間を作ってください。8万7千6百時間の1%は876時間なので、365日で割れば2・4時間です。365日はムリとしても、毎日3時間英語に浸かる時間を過ごせば、292日で完了します。12ヵ月で割れば25日未満です。つまり毎週6日で毎日3時間という具合です。日本語のテレビを視るのを減らして、1年間だけ毎日3時間英語で暮らします。聴くのも話すのも読むのも書くのも英語です。そうすれば誰でも1年で仕事に使える英語のレベルになります。英語にはそのくらいの練習量が必要です。

2018年2月10日土曜日

英語の幼児教育

子供の場合、頭が良いとは一般にテストの得点が高いという意味です。テストでは文章で書かれた問題を解くので、文章を読んで理解する力(読解力)が必要になります。読解力は言語能力の一部ですから、言語能力とテストの成績には正の相関があります。テストで高得点を得るには言語能力を上げる必要があり、バイリンガル教育では言語能力の上がり方が比較的緩やかなので、10歳ぐらいまではモノリンガル教育の子供にテストの点数で負ける傾向があります。でもこの差は中学生になると消失し、その後は英語などバイリンガル教育の子供に有利な状況が続きます。英語の幼児教育は、もし幼児教育のみで終わるなら本人も英語をすぐ忘れてしまうので時間とお金の無駄です。幼児から始めて少なくとも高校まで英語で教育するなら意味があります。幼児教育としての英語は親がどれだけ長い間子供に投資出来るかでその価値が決まります。

2018年1月7日日曜日

国際線の楽しみ

アメリカから日本以外の国へ飛ぶ国際線に乗ると、当然ながら機内の娯楽システムに日本語はありません。先日乗ったペルー行きの飛行機にも日本語はありませんでした。でも英語ができれば映画を楽しむことができるので、まったく退屈しません。9時間弱のフライトの間、アメリカ映画を3本視ることができました。見損ねていた映画もあったので、国際線の長旅も悪くありません。字幕も付けられるので、国際線では映画を利用して英語を練習してはいかがでしょう。